マタハラ！？切迫流産で仕事を休めない時の対処法

こんにちは、HIKOです。

妊娠中に出血などの原因から、切迫流産と診断されることがあります。

切迫流産は通常よりも流産のリスクが高い状態のことで、安静が必要です。

ただ事務職や職員が不足している職場では、休むことが難しいこともあります。

しかし赤ちゃんを守れるのはお母さんだけです。

正しい知識と対処法を身につけ、会社との円満な関係を維持しながら、仕事を休む方法をご紹介します。

また休んでいる期間にもらえるお金にいても記載しています。

切迫流産の診断基準

切迫流産の診断は妊娠初期から妊娠21週までに行われます。（22週以降は切迫早産となる。）

特に妊娠初期から11週までは流産になりやすい時期で、出血やお腹のハリや痛みから切迫流産と診断されることが多くなります。

切迫流産の診断基準は以下のとおりですが、最終判断はあなたの主治医の先生によります。

妊娠中に出血や血腫がある

妊娠初期の出血はよくあることですが、出血量にかかわらず、切迫流産と診断される場合が多いです。

出血箇所や出血量、出血時の色（茶色のおりものや鮮血など）により流産のリスクは変わります。

出血の原因は、初期であれば着床出血や絨毛膜下血腫が疑われ、16週以降では胎盤からの出血が考えられます。

少量の出血は子宮内で吸収されますが、出血量が多いと体外に出てきたり、血腫として超音波検査で確認できるようになります。

妊娠中にお腹の張りがある

赤ちゃんの成長に伴い、子宮は大きくなります。

子宮を包む膜や靭帯、皮膚は子宮の拡大に伴い引っ張られることでお腹の張りを感じます。

妊娠初期のお腹の張りは、子宮が急激に大きくなることで感じる違和感を、痛みとして感じています。特に問題はなく、胎児心拍が確認できていれば心配はふようです。

中期以降では動き過ぎたり、疲労が溜まり過ぎると、子宮が収縮するためにお腹の張りを感じます。

安静にしていればお腹の張りは治るものですが、症状が改善しない場合、切迫流産や他の病気の可能性もでてきます。

子宮収縮が強くなると陣痛が起こり流産になるため、ウテメリンなどの薬が処方されたり、手術も可能な専門の病院への入院となったりします。

下腹部痛がある

下腹部痛は子宮の収縮で起こります。

痛みは生理痛のような痛みや鈍痛のようなズキズキとした痛みを感じます。

腹痛は下腹部以外にも、お腹の片側や中央、両側でも起こります。

一時的であれば問題はないものの、痛みが継続する場合は切迫流産による自宅安静や入院となる場合があります。

子宮頸管の長さを維持できない

子宮頸管は子宮収縮を繰り返すことで短くなり、出産を迎えます。

妊娠を継続するには、子宮頸管の長さを保つ必要があります。

通常、子宮頸管の長さは35mm〜40mmで、25mm以下になると早産のリスクが高まり、入院が必要です。

切迫流産で休めないときの対処法

切迫流産と診断され、医師に安静を指示された場合、職場に指示された内容を申し出るだけで休むことができます。（事業主は適切な措置を行う必要がある。）

これは男女雇用機会均等法における母性健康管理の措置で、以下のように規定されているからです。

妊娠中又は出産後の女性労働者が、健康診査等の結果、主治医等からその症状等について指導を受け、それを事業主に申し出た場合には、事業主は主治医等の指導に基づき、その女性労働者が指導事項を守ることができるようにするため、作業の制限、勤務時間の短縮、休業等の措置を講じなければなりません。

引用:厚生労働省

また母性健康管理指導事項連絡カード（母健連絡カード）を使うことで、産婦人科の先生からの指導内容を正確に事業主に伝えることができます。

母健連絡カードは母子手帳や厚生労働省のホームページからダウンロード可能です。
※母健連絡カードは診断書にかわる正式な証明書として扱われます。

『人がいないから休めない』
『替わりが見つかるまで頑張って』など
休むことを拒否された場合は、労働基準監督署へ相談しましょう。

もしも休むことで退職を促されたり、解雇されてもそれは無効です。

赤ちゃんを守れるのはあなただけです！しっかり法律を理解して、赤ちゃんを守りましょう。

切迫流産で仕事を休む時のお金

切迫流産の経過も心配ですが、保険に入ってない場合、休んでいる間の収入も不安です。

そんな時に使えるのが、傷病手当金です。

傷病手当金は、働けない期間の生活を補償してくれる制度で、給料の約6割を受け取ることができます。

切迫流産と診断され、安静の指示で仕事を休む場合、傷病手当金を利用できます。

ただ傷病手当金は事後申請なので、安静が解除され仕事復帰する時や、出産後の申請で問題ありません。

傷病手当金を利用する場合、受け取れるように条件だけは満たしてください。

他にも安静期間が短ければ、溜まっている年次有給休暇（有給休暇）を利用する方法もあります。

有給休暇は仕事を免除し、給与を保障するものですが、事前申請が原則です。

傷病手当金とは同時に使えないので注意してください。