こんにちは、HIKOです。
切迫流産ではウテメリン という薬が使われる事があります。
この切迫流産の薬は子宮の収縮を押さえることで、お腹の張りや痛みを押さえ妊娠の継続を助ける薬となっています。
切迫流産や切迫早産ではよく使われるウテメリン。
ウテメリン使用時の母体への副作用や赤ちゃんへの影響、経口摂取と点滴の違いなどについてまとめてみました。
切迫流産で使われるウテメリンとは
切迫流産の症状に痛みやお腹の張りがあります。
これらの痛みやお腹の張りは子宮が収縮する事で起こっており、最悪の場合流産や早産へ移行していきます。
ウテメリン(リトドリン塩酸塩)は子宮の収縮を司る筋肉に働きかける事で子宮の収縮を抑える薬です。
切迫流産でウテメリンを使用すると不規則に起こる子宮収縮を抑制する事ができます。
それによりお腹の張りや痛みを緩和させ、妊娠の継続を可能とします。
ウテメリン点滴と薬の違い
ウテメリンは点滴に注射器で入れる注射剤と経口から服用する薬の2種類のタイプがあります。
切迫流産で使われるウテメリンの点滴
ウテメリンの点滴は病院へ安静入院した時、点滴として処方されることがあります。
点滴は薬と違い直接血管に有効成分が注入されるので直ぐに効果を得る事ができます。
また母体の状態に左右されることなく継続的な投与が可能です。
ただ取り扱いは医師や看護師などの医療に携わる専門職に限られます。
ウテメリンの薬
ウテメリンの薬は、自宅安静で対応可能な場合に処方される事があります。
ウテメリンの薬は点滴の様に病院じゃないと使えないという事がありません。
半面、薬は服用後腸で吸収→肝臓へ運ばれ代謝されて効果を得る為、即効性は点滴に分があります。
また下痢など体調が悪いと腸での吸収がスムーズに行われず薬の効果を100%発揮できません。
切迫流産でウテメリンはいつから
切迫流産で処方される事のあるウテメリンですが、ウテメリンの使用は妊娠16週以降となっています。
薬剤の添付文章にも記載されていますが、妊娠16週未満ではその有効性や安全性は確立していません。
理由としては妊娠初期の切迫流産の安静が無意味な理由と似ています。
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ただ先生によっては妊娠16週未満でのウテメリンの処方もあります。
この辺は医師によって考え方が違う為です。
母子の状態を見て必要との判断ですが、妊娠16週未満での処方で納得できないなら医師に必ず確認し、納得できる医療を受ける事が大切です。
ウテメリンの副作用
ウテメリンは交感神経の1つ、β受容体に働きかけ子宮の収縮を抑える働きがある薬です。
その為、他のβ受容体作動薬を服用していると薬の効果が強く出てしまったり、反対にβ受容体拮抗薬服用中では薬の効果が弱まる事があります。
以下がウテメリンの重大な副作用です。
重大な副作用
- 高血圧
その他の副作用
- 血小板の減少
- 肝臓
- 手が震えたり、めまい、痺れ
- 吐き気、腹痛、胃痛
- 発疹、かゆみ
赤ちゃんへの影響
新生児に関しては
が重大な副作用です。
その他には頻脈や不整脈、低血糖などの症状が胎児の副作用として起こります。
切迫流産でウテメリンが効かないのはなぜ?
ウテメリンは口から飲む錠剤と注射剤として点滴から直接血管に注入されものとで違いがあります。
口から飲む錠剤は腸で吸収され、肝臓で代謝されることで効果を発揮します。
肝臓の機能が悪かったり、腸での吸収が不完全であると効果を発揮できず『ウテメリンが効かない』ということがあります。
ウテメリンは医師の指示に従い正しい服用と同時に安静も重要になってきます。
切迫流産のウテメリンまとめ
ウテメリンはβ受容体に働きかけ子宮収縮に伴う腹痛やお腹の張りを軽減し、流産や早産を防ぐ目的で使用されます。
ウテメリンは薬なので母体や胎児に少なからず副作用が出る場合があります。
副作用も重大な副作用から軽い副作用までと様々です。
大切なのは安静と正しい薬の服用です。
ウテメリンの副作用に気づけるように日々の体の状態を把握しておくと、早期発見、早期対応が可能です。
何かしらの副作用が出た場合は、掛かりつけの病院に相談してください。