こんにちは、HIKOです。
切迫流産、切迫早産になると、2人目以降の妊娠でも切迫流産や切迫早産になりやすいという特徴があります。
また妊娠中に症状が改善しても、出産まで繰り返す事が多く、出産までは油断できないのが切迫流産と切迫早産です。
この記事では切迫流産と切迫早産の違いと、切迫流産、切迫早産になりやすい妊婦さんの4つの特徴についてご紹介します。
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切迫流産と切迫早産の違い?
妊娠中に妊娠継続が難しい場合、妊娠22週未満では切迫流産、妊娠22週以降37週未満では切迫早産と呼びます。
これは妊娠22週未満では臓器形成が不十分な状態なので、胎児集中治療室(NICU)に入っても赤ちゃんは生存できません。
その為、子宮から出てきてしまった赤ちゃんは100%流産となり、亡くなってしまいます。(ちなみに人工妊娠中絶が認められているのも22週未満となる21週6日までです。)
反対に妊娠22週以降では胎児集中治療室(NICU)などの管理下での生存が可能です。
ただ胎児死亡率はお腹の中にいる期間が短い程高く、合併症、障害のリスクも同様に高くなります。
早産ではいかに長くお腹の中にとどめておけるかが重要で、その後のリスクも変わってきます。(この辺の内容はコウノドリの『切迫流産』でも語られています。興味のある方は以下もどうぞ。)
コウノドリ『切迫流産』のあらすじと無料で見る方法
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切迫流産や切迫早産の赤ちゃんはダウン症などの障害になる?
切迫流産や切迫早産になったからと言ってダウン症になるわけではありません。
切迫流産とダウン症候群の関係性
切迫流産の原因の1つに染色体の異常があります。
染色体の異常がある赤ちゃんは、出産に至っても生きていくことが難しい為、流産確率が最も高い早期流産の時期に流産(死)という結果に至ります。
これは体の設計図である染色体に異常がある赤ちゃんは、生命活動に必要不可欠な遺伝情報…例えば、脳がない赤ちゃんは産まれても長く生きられないので早期流産の時期に流産という結果が訪れます。(切迫流産の原因は染色体異常だけではないので、全ての切迫流産が悲しい結果になるわけではありません。)
しかし、ダウン症候群の場合は少し違います。
21番染色体の異常により障害は残るものの、生命活動に著しい支障をきたすものではない為、出産する場合が少なからずあります。
つまり、染色体異常がある→切迫流産なる→流産という流れの中で、ダウン症候群という染色体異常を取り除く事は100%できません。
切迫流産になる、ならない関係なく、21番染色体に異常があれば、ダウン症候群の赤ちゃんを産む可能性はあります。
切迫流産では排除しきれないダウン症の発症と2つの原因
妊娠中に出血やお腹の張りなどの症状から切迫流産や切迫早産と診断される事があります。『出産できるんだろうか…』という不安以外にも、『ダウン症(正式名称はダウン症候群)などの障害は大丈夫だろうか…』といっ ...
切迫早産とダウン症候群の関係性
早産は正期産とは違い死亡率が高く、障害や合併症の発生率も高いという特徴があります。
切迫早産から早産、そして出産に至った場合では妊娠週数により以下のような障害や合併症が起こります。
- 血流の阻害による感染で腸が壊死する事で起こる壊死性腸炎
- 黄疸から脳障害を引き起こす可能性もある高ビリルビン血症
- 肺の機能が未成熟な為に起こる機能不全呼吸窮迫症候群
- 出産後に塞がるはずの肺動脈と大動脈の抜け道が閉鎖しない事で起こる動脈管開存症
- 感染症が全身へ波及する事で起こる敗血症
- 発症すると有効な治療法がない脳室内出血
- 肺の機能不完全な事で継続的な酸素吸入が必要な慢性肺疾患
- 近視や乱視、失明の可能性もある未熟児網膜症
- 仮死状態での出産やビリルビンによる脳への障害でも起こる脳性麻痺
早産の場合、早く産まれた事で体の機能が未熟な状態で出産に至ります。
その為、上記のような問題が発生しますが、だからと言って切迫早産だからダウン症になるわけではありません。
ただ切迫早産になる前から21番染色体の異常があればその子はダウン症です。
その子が早産となれば産まれた赤ちゃんはダウン症で、上記のような合併症や障害を併せ持つ可能性があります。
切迫流産や切迫早産になりやすい妊婦さんの特徴まとめ
まず1番に高齢である事。
ダウン症の所でもお話ししましたが、高齢になると細胞の老化に伴い卵子や精子も染色体異常を起こしやすくなります。
異常のある受精卵では切迫流産が起こりやすく、またダウン症のように染色体異常を持ったまま出産となるケースも少なくありません。
また高齢である事は妊娠合併症のリスクも高く、早産のリスクも必然に高くなります。
2番目は喫煙です。
タバコが体に悪い影響を及ぼす事は周知されていますが、それは赤ちゃんに対しても同様です。
タバコなどの催奇形因子は赤ちゃんの発育不全を招く他、流産や早産、低体重で産まれるリスクも高くします。
流産や奇形を招くその他の催奇形因子
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3番目は痩せ型の女性です。
昨今のダイエット志向により、低体重で生まれる赤ちゃんが増加しています。
痩せ型の女性は母体に蓄えられている栄養が不足している場合が多く、妊娠中も食事制限やお菓子など不摂生ばかり続けていると赤ちゃんに栄養がいきわたらず低栄養になってしまいます。
低体重で産まれた赤ちゃんは運動機能や発達に問題が生じたり、将来生活習慣病にかかるリスクがかなり高くなります。
4番目は感染症です。
初体験が早かったり不特定多数の性交渉があると、性感染症や細菌性膣症のリスクが高くなります。
早産の原因の1つである絨毛膜羊膜炎もこれら性感染症や細菌性膣症により発症のリスクが高くなります。
これらが切迫流産や切迫早産になりやすい妊娠さんの特徴です。
改善出来るもの、そうでないものと様々ですが、妊娠中は赤ちゃんとママは一連托生です。
これまでの生活を見直し、流産や早産のリスクを減らしてください。